金木犀
9月の庭の金木犀 哀しいまでに香るから
ありふれた景色なのに 遠い想いに誘われる
なんて懐かしい甘い香り 胸のすき間にしみるから
ゆれる木洩れ陽の中に 忘れた人を思い出す
大事なものを失くしたようで 引き出しの奥をさがせば
砂色巻貝と写真代わりの似顔絵
長いことしまい込んでた 壊れた恋のかけらたち
眠る記憶をゆりおこし 手の届かないところへ逃げる
秋の風はまぼろしのグラスハーモニカのよう
雲の彼方から聞えてくる 虹色の哀しい響き
好きだといってくれた少年の声にも似て
ときめきと・・・・ためいきが・・・・今 少し私を切なくする
(-クレヨン社/地球のうた/作詞・作曲:柳沼由紀枝/編曲:加藤秀樹-より)